知っておきたい!編集プロダクションの仕事について

編集プロダクションについて知っておこう

フリーライターとして仕事をするうえで知っておきたいことの一つが、編集プロダクションについてです。幅広いフィールドで活躍するためには、編集プロダクションから仕事を受けるという選択肢も視野に入れたいもの。しかし、「編集プロダクションがどういうものなのかよく知らない」という方も実は多いのではないでしょうか。ここでは、そんな編集プロダクションの仕事内容や、上手な付き合い方についてご紹介します。

編集プロダクションとは

編集プロダクションとは、「出版物などの企画・編集・制作を代行する会社」です。出版社と同じく書籍や雑誌を作っていますが、出版社とはさまざまな点で異なります。以下では、編集プロダクションと出版社との違いをご説明します。

版権を持たない
出版社は、書籍や雑誌などの発行物に対して、版権と呼ばれる販売・複製の権利を持っています。そのため、状況に応じて発行物を増刷することなどが可能です。一方、編集プロダクションは基本的には版権を持たず、出版社の下請けという形で書籍や雑誌を作成。特定のジャンルを得意とする編集プロダクションも多く、発行物の中で専門的な知識を必要とする一部の特集のみを任されることもあります。
発行物の作成に特化している
出版社は、発行物の作成から流通までの全工程に携わることが多いため、編集部のほか、営業や経理などさまざまな部署があります。それに対して、編集プロダクションは広告や販売を行わず、編集や執筆といった発行物を作成する仕事に特化した組織です。
小規模な会社が多い
出版社の規模はさまざまで、大手もあれば、中小規模の会社もあります。ですが、編集プロダクションは基本的に小規模だと考えていいでしょう。社員は多くとも50人程度、少ない場合は10人以下と言われています。そのため、請け負った仕事ごとにフリーライターに外注することが多いのが特徴です。

編集プロダクションと出版社の違いはご理解いただけたでしょうか?一言でいえば、編集プロダクションの仕事は出版社の下請けとして発行物を作成することです。次章では、編集プロダクションと、フリーライターとの関わり方についてご説明しましょう。

編集プロダクションと付き合うコツ

編集プロダクションから仕事を受けるという選択肢

フリーライターとして働くうえで最も苦労するのが、仕事を獲得することです。前述したとおり、多くの編集プロダクションは少人数のメンバーからなる組織であるため、フリーライターに記事の執筆を外注する機会が多くあります。そのため、より多くの仕事を得るためには編集プロダクションと関わりを持つことは重要と言えるでしょう。

編集プロダクションと関わる際の注意点

世の中にはさまざまな編集プロダクションが存在します。残念ながら、中には悪徳といえる会社が存在することも確かです。そのような編集プロダクションはできるだけ安価な報酬で手軽に使えるライターを求めていますが、理不尽な要求を受けいれて都合のいいライターになってしまうのはやめましょう。安定的な収入を得られないばかりか、自分の仕事の価値を下げてしまうことにつながります。

そこで、以下では編集プロダクションから仕事を受ける際の注意点をご説明します。

誠実な会社であるか見極める

まず、仕事を受ける前にその編集プロダクションが誠実な会社であるかどうかを見極めましょう。悪徳プロダクションであれば、業界内で悪い評判が立っている可能性は高いです。同じフリーライターや編集者とつながりを作り、情報収集することは重要。また、窓口となる人の態度や対応の早さなどにも注意しましょう。態度が威圧的な会社や、対応が遅すぎるなどいい加減な会社は避けた方が安全といえます。

契約条件をしっかり確認する

仕事を受注することが決まったら、契約条件をしっかりと確認しましょう。担当ページ数や納期などはもちろん、企画から校正まで一連の仕事を行うのか、執筆のみなのかなど、担当業務の細かいところまで打ち合わせをしてすべて納得したうえで契約する必要があります。事前の打ち合わせで細かい条件まで確定させられないと、後から仕事を上乗せされる恐れもあるため十分注意しましょう。

報酬についてあらかじめ決めておく

報酬についても、必ず仕事に着手する前に取り決めておくことをオススメします。あるフリーライターは「ページ単価についてはおいおい決めよう」と言われてそのまま仕事に着手したところ、納品が終わってからプロダクション側から予想よりも遥かに低い金額を提示され、泣く泣く受けることになったそうです。ご自分の貴重な時間や労力を無駄にしないためにも、報酬については早い段階で相談し、決めておきましょう。

編集プロダクションを上手く利用しよう

フリーライターとしての仕事の機会を増やすには、編集プロダクションとのつながりをつくることは良い選択肢といえます。ただし、「安価で無茶な要求も飲んでくれる便利なライター」になってしまうのは得策とはいえません。編集プロダクションと仕事をする際には前述したことに十分注意しながら、上手く利用して仕事のフィールドを広げていきましょう。

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ponnu
幼少期から「他人の役に立ちたい」「自分がしんどいのはイヤ」という2つの気持ちのせめぎ合いの中で育つ。人の役に立てるようになるべく臨床心理士、弁護士、行政書士、公務員などを目指しかけるが、根っからしんどいことが嫌いなため毎回すぐに挫折。大学卒業後「文章書くの楽しそう」という漠然とした気持ちから雑誌編集者になり、現実に打ちのめされる。その後、紆余曲折を経てwebライターへと転身。自分が楽しみながら書いた文章でなにか少しでも人の心に影響を与えることができれば、という思いを胸に日々奮闘中。

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